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取引先に「うちは新法の対象外」と言われたら?フリーランス新法の確認順と返信文例(第2条・第3条・第5条)

公開日: 2026-10-18

本記事は一般的な情報提供を目的とした解説であり、法的助言ではありません。個別の取引が条文に当たるかどうかは、公正取引委員会・厚生労働省の相談窓口や弁護士等の専門家にご確認ください。広告を含みます(記事の後半に広告リンクがあります)。

報酬の支払いや条件の明示について尋ねたら、「うちは小さい会社だから新法は関係ない」「業務委託だから対象外」と返された――。この一言で引き下がる前に、対象かどうかは相手の言い分ではなく、条文の定義に当てはめて決まることを押さえておきましょう。この記事では、確認の順番と、角を立てない返信文例をまとめます。

1. 条文は何と言っているか

第2条は、保護される側の「特定受託事業者」を、従業員を使用しない個人、または代表者1人以外に役員がなく従業員も使用しない法人と定めています[1]。業務委託を「事業者が事業のために」物品の製造・情報成果物の作成・役務の提供を委託することと定める点も、第2条の定義です。

確認すること条文上の根拠言い換え
自分は保護される側か第2条従業員を使っていない個人、または役員が自分1人だけで従業員のいない法人[1]
明示(条件を文字で示す)の義務第3条主語は「業務委託事業者」。業務委託をしたら直ちに、給付の内容・報酬の額・支払期日などを書面かメール等で示す[1]
禁止行為の義務第5条第1項、施行令第1条主語は「特定業務委託事業者」。1か月以上の業務委託が対象[1][2]

つまり、「関係ない」と言えるかどうかは、誰が誰に、どれくらいの期間で頼んだかで変わります。条文ごとに主語や要件が違うため、「全部対象外」「全部対象」と一括りにはできません。

2. 確認の順番(3点)

  1. 自分側:自分は従業員を使っていないか。法人なら、役員は自分だけか[1]。
  2. 仕事の中身:相手が事業のために、制作・作成・サービスの提供を頼んできた仕事か[1]。「業務委託」という名前かどうかではなく、実態で見ます。
  3. 期間:第5条の禁止行為は1か月以上の業務委託が対象です[2]。1か月未満でも、第3条の明示は別に考えます(単発案件の整理)。

相手側の事情(従業員の有無、法人の役員数)は外からは分かりにくいので、無理に突き止めようとせず、発注者の要件を読んだうえで、書面で尋ねるのが現実的です。

3. 確認用メモ(コピーして使えます)

【案件名】 取引先名: 業務委託の期間:開始 ____/終了 ____(1か月以上か:はい・いいえ) 自分側:従業員を使っている(はい・いいえ)/法人の場合、自分以外の役員(いる・いない) 依頼内容:____(取引先の事業のための制作・作成・サービス提供か) 取引先から言われた「対象外」の理由:____(言われた日 ____/方法 ____) こちらから送った確認の日 ____/返信の有無 ____

ポイントは、「対象外」と言われた日と理由をそのまま残すことです。感想や推測は書かず、言われた事実だけを書きます。

4. 角を立てない返信文例

まず、対象かどうかを議論せず、条件を文字で確認する形にすると、関係を保ちやすくなります。

お世話になっております。○○です。 今回の業務委託について、念のため条件を文面で確認させてください。 ・依頼内容(作業範囲・納品物) ・報酬の額と支払期日(納品物の受領日から何日後か) ・業務委託の期間 なお、私は従業員を使わずに業務を行っております。特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)の第3条では、業務委託をした際に給付の内容・報酬の額・支払期日などを明示することが定められていると理解しております。お手数ですが、メール等でご回答いただけますでしょうか。

相手が「対象ではない」と主張し続ける場合でも、条件が文面で残っていれば、後から支払期日や報酬額を確認できます。回答がなければ、その事実(送った日、回答がないこと)も記録します。

5. それでも納得できないときの進め方

  1. 記録(確認メモ、やり取り、日付)を時系列にそろえる(日付の記録のしかた)
  2. 公正取引委員会・厚生労働省の案内ページで相談先を確認する[3]
  3. 違反の事実があるときは、フリーランスは厚生労働大臣に申し出て適当な措置を求めることができ、申出を理由とする不利益な取扱いは禁止されています[1](申出の流れ)

そもそも自分が対象かどうかは、対象チェッカーで先に確かめられます。

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6. 支払いが遅れる不安に備える:資金繰りの一案

取引先と条件の確認で時間がかかると、入金までの見通しが立ちにくくなります。請求書の支払いを早められるサービスを選択肢として知っておく人もいます。

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まとめ

「対象外」と言われても、対象かどうかは相手の言い分ではなく、第2条の定義と、条文ごとの主語・期間で決まります[1]。自分側・仕事の中身・期間の3点を確かめ、まずは条件を文字で確認する。言われた日と理由は、そのまま記録しておきましょう。

出典(一次資料)

  1. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第2条(定義)・第3条(取引条件の明示)・第5条(禁止行為)・第17条(申出等) — e-Gov 法令検索
  2. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令(令和6年政令第200号)第1条 — e-Gov 法令検索
  3. 公正取引委員会「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和五年法律第二十五号)」 — 公正取引委員会/厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」 — 厚生労働省

本文の説明は上記の条文・案内を分かりやすく言い換えたものです。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。