SNS運用の代行、事務のアウトソーシング、顧問契約のように、毎月同じ形で続く仕事は、収入が読みやすい反面、「いつの間にか何か月も続いていた」「来月で終わりと突然言われた」といったことが起きやすい仕事です。この記事では、月額契約に関係するフリーランス法の条文(第4条・第13条・第16条)を確認し、更新の積み重ねと契約終了の予告期限を日付の例で確かめます。契約の内容や事情で当てはまり方は変わるため、条文の要約と確認の手順にとどめます。
1. 原文の確認
第4条は、報酬の支払期日を、給付を受領した日(役務の提供なら提供を受けた日)から起算して60日の期間内で、できる限り短く定めるよう求めています[3]。第13条は、政令で定める期間以上の業務委託(更新により、その期間以上継続することになるものを含む)を「継続的業務委託」とし、育児や介護との両立に必要な配慮を求めています。施行令第3条は、この期間を6か月と定めています[5]。第16条は、継続的業務委託の解除や不更新について、少なくとも30日前までに予告することを求め、予告から契約満了日までの間にフリーランスが理由の開示を請求したら、発注者は遅滞なく開示しなければならないと定めています(災害などやむを得ない場合など、省令で定める例外があります)[5]。以上は条文の要約です。
2. 平易な言い換え
- 月額契約でも「更新の積み重ね」が見られる:契約が3か月ごとなどの更新型でも、更新を重ねて合計で6か月以上続くことになる契約は、継続的業務委託に当たりえます[5]。「毎回が短い契約だから対象外」とは限りません。
- 終わらせる側には「30日前の予告」(第16条):発注者が契約を解除する、または更新しないときは、少なくとも30日前までに予告します。契約の途中で急に打ち切るのではなく、猶予をもって知らせることが求められています[5]。
- 理由を尋ねることもできる(第16条第2項):予告を受けたら、契約が満了する日までの間に、理由の開示を請求できます[5]。
- 支払期日は月ごとに「提供を受けた日」から数える(第4条):毎月の報酬も、60日以内の期日に収める必要があります。月次の役務について、起算の日をどう置くかは契約や事情で変わりうるため、公的機関の資料で確認してください[3]。
3. 具体例:予告の期限と、積み重なる期間を日付で数える
次の表は、契約の満了日から「少なくとも30日前」にあたる日を、暦日で逆算した目安です(例外や数え方は個別の事情で変わりえます)。
| 契約の満了日 | 30日前にあたる日(予告の期限の目安) | この日より後の予告だと |
|---|---|---|
| 6月30日 | 5月31日 | 30日前に間に合わない可能性がある |
| 9月30日 | 8月31日 | 同上 |
| 12月31日 | 12月1日 | 同上(例:12月10日に告げられた場合は残り21日) |
| 3月31日 | 3月1日 | 同上 |
「来月いっぱいで終わり」と月末近くに告げられた場合は、満了日までに30日あるかを数えてみてください。解除の予告の基本は中途解除は30日前予告の記事、不更新の場合は契約を更新しないと言われたら、理由の尋ね方は理由開示の請求の記事で整理しています。満了日と予告日を入れて確かめたいときは契約解除・予告期間チェッカー(無料)が使えます。
更新を重ねたとき、どこから「6か月」か
| 契約の形 | 通算 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 3か月契約を1回更新 | 6か月 | 更新により6か月以上続くことになる契約として、第13条・第16条の対象になりうる |
| 1か月契約を自動更新で繰り返し | 更新が重なり6か月に到達 | 通算で6か月以上になった時点以降の扱いを、契約書の更新の定めと合わせて確認する |
| 2か月契約を2回(間に数週間の空白) | 空白の扱いは個別の事情による | 実態として同じ業務が続いているかを、メール等の記録で説明できるようにする |
最終的な当てはめは、契約の実態と公的機関の解釈で変わります。迷うときは公的機関の窓口や専門家に確認してください。
4. チェックリスト:月額契約を結ぶ・続けるときに
- □ 毎月の業務の範囲(何を、いつまでに、どこまで)が文字で残っている
- □ 報酬の額と、支払期日(提供を受けた日から60日以内)が明示されている
- □ 契約期間と更新の方法(自動更新か、都度合意か)を確認した
- □ 更新を重ねて6か月以上になる見込みがあるかを、開始日からカレンダーで数えた
- □ 解除・不更新の場合の予告の期限を、契約書とカレンダーで確認した(満了日の30日前)
- □ 予告を受けたら、満了日までに理由を尋ねるかどうかを決めておく
- □ 契約が終わったあとの収入の空白に備えた資金を見積もった
5. 毎月の入金を早めたいとき
月額契約は毎月の報酬が一定でも、入金が翌月末以降になると、手元の資金が薄くなる時期が生まれます。請求書の買い取りで入金を早める方法として、フリーランスの請求書を即日払い【FREENANCE】(広告)
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まとめ
SNS運用・事務代行・顧問のような月額契約でも、更新を重ねて6か月以上続けば、継続的業務委託として30日前の予告(第16条)の対象になりえます。まず契約の開始日と更新の方法をカレンダーで数え、満了日から30日前の期限を控えておいてください。支払期日(第4条)も毎月確認し、判断に迷うときは公的機関の窓口などに相談しましょう。
出典(一次資料)
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第2条 — e-Gov 法令検索
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第3条 — e-Gov 法令検索
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第4条 — e-Gov 法令検索
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第5条、同法施行令(令和6年政令第200号)第1条 — 施行令(e-Gov 法令検索)
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第13条、第16条、同法施行令第3条 — e-Gov 法令検索
- 公正取引委員会「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和五年法律第二十五号)」 — 公正取引委員会
- 厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」 — 厚生労働省
本文の説明は上記の条文・公的機関の案内を分かりやすく言い換えたものです。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。