「開業届は出したけれど、青色申告承認申請書のことを忘れていた」「3月15日を過ぎてしまった」。青色申告を考えている人が、期限まわりでつまずきやすいポイントです。この記事では、青色申告承認申請書の期限を条文と国税庁の案内に沿って整理し、期限に間に合うか・間に合わなかったかを確認する手順をまとめます。
1. 原文の確認:青色申告の承認と申請期限
- 所得税法第143条:不動産所得・事業所得・山林所得を生ずべき業務を行う人は、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合に、確定申告書を青色の申告書により提出することができる、とされています[1]。
- 所得税法第144条:承認を受けようとする人は、その年の3月15日までに申請書を提出しなければならず、その年の1月16日以後に新たに業務を開始した場合は、開業日から2か月以内に提出しなければならない、とされています[2]。
- 国税庁の案内:「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」で、手続の概要が説明されています[3]。青色申告制度の全体は「No.2070 青色申告制度」にまとめられています[4]。
上は条文の要約です。法令は改正されることがあるため、最新の内容は原文と国税庁のページで確認してください。
2. 平易な言い換え:誰が・いつまでに・何をする
| 開業のタイミング | 承認申請書の提出期限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 前年以前から事業をしている(その年の1月15日以前に開業) | その年の3月15日まで | 第144条[2] |
| その年の1月16日以後に新たに開業 | 開業日から2か月以内 | 第144条[2] |
ポイントは、青色申告は「承認を受けた場合」にできる制度で(第143条)、申請の期限が条文で決まっていることです。開業届(第229条)とは別の書類・別の期限で、2つの違いは開業届と青色申告承認申請書の違いで比べています。
3. 具体例:期限の目安
- 例1:2026年4月10日に開業 → 1月16日以後の開業なので、開業日から2か月以内(目安として2026年6月10日ごろまで)。
- 例2:2025年に開業済みで、2026年分から青色申告にしたい → 2026年3月15日まで。
- 例3:2026年12月20日に開業 → 開業日から2か月以内なので、期限は翌年(2027年)の2月ごろにかかります。年をまたいでも「開業日から2か月以内」の考え方は同じですが、どの年分から適用されるかは国税庁の案内か税務署で確認してください。
日数の数え方(初日を含むか)で1日ずれることがあるため、期限ぎりぎりの場合は余裕をもって提出するのが安全です。具体的な期限日は、手元の開業日で提出期限チェッカーを使って確認できます。
4. 期限に間に合わなかったかもしれないとき
期限を過ぎた場合に、その年分の申告がどう扱われるか、救済があるかは、個別の事情で異なります。この記事では断定せず、次の手順を勧めます。
- ステップ1:開業日と、すでに提出した書類(開業届・承認申請書)の提出日を確認する。控えがあれば手元に出す。
- ステップ2:上の表で、自分の期限がいつだったかを確認する。
- ステップ3:期限後の扱いは、納税地の所轄税務署か税理士に確認する。青色申告を前提とした記帳は、そのまま続けても無駄にはなりません。
- ステップ4:次の年分に間に合うよう、期限を手帳やカレンダーに登録する。
なお、青色申告特別控除(65万円・55万円・10万円)の要件は、別の判定が必要です。青色申告特別控除 判定チェッカーで確認できます。
5. チェックリスト
- □ 開業日を確認した(1月16日以後か、それ以前か)
- □ 自分の承認申請書の提出期限を、表で確認した
- □ 申請書の提出方法(窓口・郵送・e-Tax)と提出先(納税地の税務署)を確認した
- □ 提出した控え(または送信の受信通知)を保管した
- □ 期限を過ぎた・不明な場合は、税務署か税理士に確認する予定を入れた
6. 帳簿づけの準備を始めたいとき
青色申告を目指すなら、日々の記帳の準備も早めに始めておくと安心です。やよいの青色申告オンライン(広告)
のようなクラウド会計ソフトは、記帳や申告書類の作成を支援するものです。対応する控除や料金プラン、無料体験の範囲は変わることがあるため、ご利用前に公式ページで最新の内容を確認してください。複数のソフトを見比べたい場合は確定申告ソフトの選び方もご覧ください。
まとめ
青色申告は承認を受けて初めてできる制度で、承認申請書の期限は「その年の3月15日まで」または「開業日から2か月以内」です。まず自分の開業日から期限を確認し、迷うときは早めに税務署へ。次の年分に向けた準備には青色申告65万円控除の準備もあわせてご覧ください。
出典(一次資料)
- 所得税法(昭和40年法律第33号)第143条 — e-Gov 法令検索
- 所得税法(昭和40年法律第33号)第144条 — e-Gov 法令検索
- 国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」 — 国税庁
- 国税庁「No.2070 青色申告制度」 — 国税庁
本文の説明は上記の条文・公的機関の案内を分かりやすく言い換えたものです。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。