FreelanceKitブログ

フリーランス新法「取引条件の明示」、もらえないときはどうする?

公開日: 2026-09-12

本記事は一般的な情報提供を目的とした解説であり、法的助言ではありません。個別のトラブルへの対応については、公正取引委員会・中小企業庁の相談窓口や弁護士等の専門家にご確認ください。

2024年11月に施行された「フリーランス新法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)では、企業などの発注事業者がフリーランス(特定受託事業者)に業務を委託する際、直ちに取引条件を書面またはメール・チャット等(電磁的方法)で明示することが義務付けられました[1]。とはいえ実際の現場では、「そんな制度は知らなかった」「口頭の依頼で終わっている」というケースも珍しくありません。この記事では、取引条件の明示がない、または内容が曖昧なときに、フリーランス側でできる対応を整理します。

明示が求められる主な項目

この制度の趣旨は、発注後に「言った・言わない」でトラブルになるのを防ぐことです。一般的に明示が求められる項目には、次のようなものがあります。

実際の要件や対象範囲の細部は取引の形態によって異なるため、正確な内容は公正取引委員会・中小企業庁が公表している資料もあわせてご確認ください。

明示がない・内容が曖昧なときの対処法

1. まずは確認を依頼してみる

チャットやメールで構わないので、「業務委託の内容について、報酬額・納期・支払方法などをテキストでいただけますか」と依頼してみましょう。発注側が制度自体を知らずに省略しているだけ、というケースも少なくありません。

2. 自分でたたき台を作って共有する

相手が個人や小規模事業者の場合、「何を書けばいいかわからない」という理由で明示書が用意されていないこともあります。その場合は、自分で必要事項を整理したたたき台を作り、「この内容で認識に相違ないかご確認ください」と送るのも一つの方法です。ゼロから文面を考えるのが手間なときは、無料の作成ツールを使うとフォーム入力だけで数分で用意できます。

取引条件明示書メーカーを使ってみる(無料)

3. やり取りの記録を残す

チャットやメールでの確認内容は、後からのトラブルに備えた記録として重要です。口頭で確認した内容も、できる範囲でテキストに残しておくと安心です。

継続的に取引する相手とは契約書も

単発の明示書に加えて、継続的に取引がある相手とは業務委託契約書も交わしておくとより安心です。取引条件明示書と業務委託契約書のひな形をセットにしたテンプレートも用意しています。

契約書ひな形付きテンプレートを見る

まとめ

フリーランス新法により、取引条件の明示を求めることには制度上の裏付けがあります。もらえていない、内容が曖昧だと感じたら、まずは確認を依頼し、必要であれば自分でたたき台を用意して、認識のズレを防ぎましょう。最初に明示された条件は、後から報酬の減額など禁止行為に当たるかもしれない事態が起きたときの確認材料にもなります。

出典(一次資料)

  1. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第3条(取引条件の明示) — e-Gov 法令検索
  2. 公正取引委員会「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和五年法律第二十五号)」 — 公正取引委員会

本文の説明は上記の条文・公的機関の案内を分かりやすく言い換えたものです。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。